尿酸値と死亡率の関係
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概要
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近年米国及び日本で行なわれた大規模コホート研究を元に,血清尿酸値と死亡率の関係を調べた。米国のNHANESI調査の報告では男女とも尿酸値と心血管疾患による死亡との間に有意な正の相関を認めたが,フラミンガム研究ではそうした相関を認めなかった。日本の場合も,原爆被爆者を対象とした報告では総死亡率については男女とも,また心血管疾患死亡については女性のみで尿酸値との有意な相関を認めたが,循環器疾患調査集団の解析報告ではそうした相関の存在は確認できなかった。日米いずれの場合もコホート研究の結果は一致せず,その原因は各研究における調査対象および統計処理の方法等の相違にあるものと推測される。現段階では高尿酸血症が心血管疾患死亡の独立した危険因子であるとは言い切れない。
- 日本保険医学会の論文
- 2006-06-17
著者
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