本学看護学生によるうつ病患者の看護診断プロセスの現状と課題 : 看護学生の実習記録を通して
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究の目的は,看護学生の看護診断プロセスを明らかにすることである.対象は精神看護学実習でうつ病患者を受け持った看護学科4年生20名とした.学生の実習記録から看護診断名決定の根拠とした情報を抽出し,North American Nursing Diagnosis Association (NANDA)の看護診断と診断指標・関連因子に基づきカテゴリーに分類した.その結果,学生は看護診断名を決定する際に患者の訴えだけを重視し,根拠となる客観的情報収集が不十分な傾向があることがわかった.情報不足の原因として,学生の知識不足,情報収集の機会の不足があげられた.以上のことより,教員は学生が多角的な視点を持って情報収集できるよう指導していくことが必要である.今後の指導方針として,1.病態に関する基礎知識,看護診断名決定の際の原因または関連因子の確認,2.病棟スタッフと学生の調整,3.学生主体のカンファレンスの進行についてアドバイスが必要である.
- 産業医科大学学会の論文
- 2006-06-01
著者
-
金山 正子
産業医科大学 産業保健学部 第2看護学
-
金山 正子
福岡大学医学部看護学科
-
久保 陽子
産業医科大学産業保健学部広域・発達看護学
-
森田 祥子
産業医科大学 病院看護部 1e病棟
-
久保 陽子
産業医科大学 産業保健学部第2看護学講座
-
米田 晴美
産業医科大学病院 1E病棟
-
渋田 亜希子
産業医科大学病院 1E病棟
-
米田 晴美
産業医科大学 病院看護部 1e病棟
-
渋田 亜希子
産業医科大学 病院看護部 1e病棟
関連論文
- 8.妊婦疑似体験における課題提示で得られたグループ学習の内容の検討(第27回産業医科大学学会総会 学術講演会記録)
- がん患者の家族に関する看護研究の動向と課題
- 22.模擬患者導入による高齢者理解に関する教育方法の検討(第23回産業医科大学学会総会学術講演会記録)
- 認知症高齢者への音楽療法の実際 (第1特集 患者とナースのためのストレスケア) -- (ケアの実際)
- 老人看護学における高齢者擬似体験による学び : 対象理解と援助者の役割
- 42.老人看護学における高齢者擬似体験による学び : 対象理解と援助者の役割(第21回産業医科大学学会総会学術講演)
- 4.定年退職を迎える労働者のメンタルヘルス.フィジカルヘルスの変化 : 5年間の追跡調査より(第27回産業医科大学学会総会 学術講演会記録)
- 12.産後1年間の母親の精神状態と生活ストレスの実態(第26回産業医科大学学会総会 学術講演会記録)
- 精神科看護師のSSCQに示されたストレス対処行動とバーンアウトの検討
- 精神科実習における看護学生の意識構造の変化と不安との関係 : STAI・CASとの関係