吸入性粉じんの管理濃度と遊離けい酸分析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
我が国の粉じんの管理濃度および許容濃度は粉じん中の遊離けい酸含有率(Q)によって決定される.平成16年度末まで管理濃度は許容濃度と基本的に同一式(=2.9/(0.22・Q+1))で定義されていたが,平成17年2月(平成17年4月1日以降適用)の改定により,この定義式に米国産業衛生専門家会議(American Conference of Governmental Industrial Hygienists;ACGIH)の勧告値(Q=0で3mg/m^3,Q=100で0.05mg/m^3)を取り入れて改変した式(=3.0/(0.59・Q+1))に代わった.本稿では,ACGIHないし米国・国立労働安全衛生研究所(National Institute for Occupational Safety and Health; NIOSH)が定める遊離けい酸に対する規準値および許容濃度と新たに改定された管理濃度を比較し,さらに遊離けい酸分析法の一つであるりん酸法の分析誤差が管理濃度におよぼす影響について検証した.検証の結果,熱りん酸に対して難溶な非晶質シリカの混在により管理濃度が著しく過小に決定される場合のあることが明らかとなった.
- 2006-06-01
著者
関連論文
- 業務用厨房における一酸化炭素中毒事故の発生状況
- 吸入性粉じんの管理濃度と遊離けい酸分析
- 炭酸ガスアーク溶接ヒュームの質量濃度変換係数 : 併行測定における採取位置の影響
- 月と粉じん
- 小型内燃機関による一酸化炭素中毒の防止と全体換気
- 溶接作業場におけるヒュームの抑制--溶接用局所排気フードの試作
- 作業者の動作が側方吸引式フードの排気効果に及ぼす影響
- 光散乱式粉じん計における炭酸ガスアーク溶接ヒュームの質量濃度変換係数(K値)
- 溶接粉じんの個人ばく露濃度測定法の提案
- トレーサーガスを用いた局所排気フードの捕集能力評価
- マイクロ・グラインダによる研磨作業時の粉じん曝露と対策
- 手持ち式グラインダ(ディスクグラインダ)による金属研磨作業時の粉じん曝露と対策
- 炭酸ガスアーク溶接ヒュームの上昇速度の測定
- 低ヒュームワイヤによるばく露低減効果の検証
- 呼吸域と個人曝露濃度測定
- 局所排気フードによって作業者の体躯周辺に惹起される逆流現象の実験室的検証
- 電気グラインダによる金属研磨作業時の粉じん曝露と対策
- 赤外分析用回転型フィルターホルダーを用いた浮遊粉じんの遊離けい酸分析
- 溶接作業者の粉じんばく露濃度測定
- トレーサー物質による局所排気フードの評価法
- 歩行による乱れ気流が排気フードの捕集能力に及ぼす影響の検証
- 歩行による乱れ気流が排気フードの捕集能力に及ぼす影響の検証
- 最小二乗法によるスロット・フードの排気風量予測式
- 調理用ガス器具から発生する有害物質の発生量