南アフリカにおける「参加型組織」の形成を目指して : ソフトシステムズ方法論 (SSM) による「信頼感のあるチームワーク作り」の reflection
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概要
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現在途上国が抱えている問題は, いわゆるインフラストラクチャーのような「ハード」なモノに関するニーズだけではなく, 人材開発のような「ソフト」なコトに関するニーズが大きいことが明らかになってきている。しかし, ソフトなニーズの一つである人材開発においても, これまでは客観性を重んじる分析的な手法による「ハード」な対応が中心的であったので, 「信頼関係」というような人間のアクチュアルな面を含むような簡単には定義できない問題に関して, うまく対応できていないのが現状である。本論文は, 日本における参加型組織の育成の経験を踏まえつつ, 従来型の「ハード」な方法論ではなく新しいシステムアプローチ (ソフトシステムズ方法論 : SSM) を南アフリカの人材開発の問題状況に応用し一応の成果を得たので, そのリフレクションを通じてソフトな人材開発の新しい方法論を紹介する。同時に, 途上国が直面している問題, すなわち各国の独自なコンテクストであるローカル文化を維持しながら, どのようにグローバリゼーションを達成していくかという問題への対応の方途を, この方法論を適応した経験から得られたラーニングを基にして述べる。本論文はSSMを使った経験をSSMでリフレクションした, SSMをベースにしたアクションリサーチの日本で初めての試行的な研究である。
- 2002-08-15
著者
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