脳性麻痺者の科学的トレーニングに関する基礎的研究(第1報) : 科学的根拠に基づくトレーニングの可能性
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概要
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脳性麻痺者のスポーツは過激な運動によって異常筋緊張や伸張反射を誘発し、拘縮・変形を助長するのでよくないといわれてきた。脳性麻痺のリハビリテーション場面においても、筋の異常な協調作用が問題であり、筋の機能を発揮しようとする際に、数少ない異常な運動パターンでしかそれを発揮することができないところに問題があるとしている。本研究では脳性麻痺の障害像を理解した上で、脳性麻痺者の科学的トレーニングの可能性を検討するとともに、科学的トレーニングの方法について明らかにする。対象はアテトーゼを主徴とする走行可能な脳性麻痺者1名(日本選手権参加レベル)について、3ヶ月ごとに定期的に測定する。測定項目は1.形態・身体組成(身長・体重・体脂肪率)2.MRI画像(大腿部筋面積・大腰筋面積など)3.等速性筋力(膝関節・股関節の伸展・屈曲の筋力)4.動作速度(膝振り上げ速度・膝振り下ろし速度)5.無酸素性能力:ミドルパワー(30秒間の自転車エルゴメーター)である。測定数値がいい状態での競技成績は良好であった。障害の程度により科学的データに裏付けられたトレーニングには限界があると考えられるが、日本選手権参加レベルの軽い脳性麻痺者については可能であると推察された。
- 2004-03-31
著者
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