小児再生不良性貧血に対する遺伝子組み換え型顆粒球コロニ形成刺激因子(G-CSF)の治療効果
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概要
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G-CSFの長期投与が再生不良性貧血の患児に3血球系統の回復をきたすか否か検討した。患児の造血能の判定は、in vitro細胞培養法によった。4人の患者が短期、長期のG-CSF投与を受け、G-CSFが血液学的検査所見および患者の予後に対する影響につき評価判定した。骨髄CFU-Cの測定と長期骨髄培養が行われた。4患者すべて短期、長期のG-CSF投与後に好中球増加が見られた。さらに長期G-CSF投与により3人に3血球系統の血液学的回復がみられた。骨髄CPU-C正常である患児2人は長期G-CSF投与で長期間持続する血液学的回復をみて、外来でよい経過を保っている。しかし、骨髄CFU-Cのみられない、長期骨髄培養で欠陥のみられた2人は、1血球のみ、ないし一時的な3血球系統の回復で、予後不良であった。長期G-CSF投与は4人中3人に3血球系統の回復をみた。この治療は骨髄CFU-Cが正常である患者に長期間持続する血液学的回復をもたらすと思われる。
- 2001-09-28
著者
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