実験的歯周病罹患歯根面に対するルートプレーニング処置後の再生上皮性付着ならびに結合組織性付着の超微形態について
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概要
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歯周初期治療におけるルートプレーニング(RP)処置後の歯根面に再形成される付着構造について超微形態学的に検討した。ビーグル犬3頭の切歯部に,24週間の歯肉溝内綿糸結紮とソフトダイエット飼育法により実験的歯周炎を形成し,歯周初期治療のRP処置として,セメント質表層のみの削除(RP-A群),または,セメント質の完全除去(RP-B群)を行い,これらのRP処置を施さないものを対照群とした。RP処置後4および8週経過時の試料を作製し,透過型電子顕微鏡にて観察した。対照群では8週においても歯周ポケットが存続していたが,RP-A群では,4および8週で菲薄となったセメント質面全域に長い再生付着上皮が接しており,結合組織性付着の様相はみられなかった。一方,RP-B群では,RP-A群に比べてより発達した上皮付着構造を有する長い再生付着上皮が裸出象牙質面に形成され,根尖側部には象牙質上の電子密度の高い顆粒層を介して新生セメント質基質が観察された。本研究により,罹患歯根面の十分なRP処置によって発達した上皮付着構造を有する長い再生付着上皮と根尖側部に限局する結合組織性付着が再形成される可能性が示唆された。
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
- 1994-09-28
著者
-
河口 浩之
広島大学大学院医歯薬学総合研究科先進医療開発科学講座歯周病態学分野
-
小川 哲次
広島大学歯学部附属病院第一総合診療室
-
岡本 莫
広島大学歯学部歯科保存学第2講座
-
吉野 宏
広島大学歯学部歯科保存学第二講座
-
河口 浩之
広島大学歯学部歯科保存学第2講座
-
白川 正治
広島大学歯学部歯科保存学第二講座
-
藤谷 百合
広島大学歯学部歯科保存学第2講座
-
吉野 美穂
広島大学歯学部歯科保存学第2講座
-
加納 利文
広島大学歯学部歯科保存学第2講座
-
朱 正浩
広島大学歯学部歯科保存学第2講座
-
吉野 宏
広島大学歯学部歯科保存学第2講座
-
白川 正治
広島大学歯学部第二保存学講座
-
藤谷 百合
Department Of Endodontology And Periodontology Hiroshima University School Of Dentistry
-
小川 哲次
広島大学歯学部附属病院
-
白川 正治
広島大学歯学部歯科保存学第2講座
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