地域医療資源が下部尿路系癌の死亡状況に与える影響の検討

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概要

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(目的)地域医療資源が,下部尿路系癌(前立腺癌・膀胱癌)の死亡状況に与える影響について検討を行った.(方法)前立腺癌,膀胱癌の2000年から2002年を平均した標準化死亡比(SMR)と経験的ベイズ推定量によって補正した1990年の各SMRを目的変数とし,各地域の10万人当たり泌尿器科医療施設数を共変量として,各SMRに対する影響をベイズ推測により分析した.(結果)今回の検討ではSMRの地域差,経時的変化に対して10万人あたり泌尿器科医療施設数が1増加時において,前立腺癌では-3.0〜-0.5%,男性膀胱癌では-0.2〜1.8%,女性の膀胱癌では-2.6〜0.8%の影響が推定された.(結論)統計的な有意差は認めなかったが,泌尿器科医療施設の充実が下部尿路系癌死亡率を低下させる要素の一つである可能性が示唆された.しかしながら医療資源の充実による死亡率減少への効果は限定的であると考えられた.
社団法人日本泌尿器科学会の論文
2006-05-20

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