精神遅滞児における弁別学習の機制および言語ラベリング・言語化訓練効果 : 移調課題による検討
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概要
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大きさと色の2次元2刺激価から成る移調の弁別転移課題により,実験1で同一MA水準の健常児との比較で精神遅滞児の弁別学習機制にみられる特性を検討した。その結果,精神遅滞児は健常児に比べ相対(移調)反応者の割合が特に遠テストで低く,かつ外的選択反応の手がかりの適切な言語報告が少ないことが示された。実験1の結果を踏まえて,実験2では訓練弁別の事前と訓練弁別時に,それぞれ言語ラベリングと言語化を求めた場合の転移学習事態について検討を加えた。その結果,言語条件づけ訓練は精神遅滞児の相対反応および適切な手がかりの言語報告を増加させることが明らかになった。以上の結果から,精神遅滞児の弁別学習における刺激の相対的関係に注目した自発的な言語媒介・使用の劣弱性が言語ラベリング,言語化の訓練により改善されることが示唆された。なお,今後は精神遅滞児の知能発達・障害の程度との関連で訓練の質や量を操作し,個人別に詳細な検討を加える必要があると思われる。
- 千葉大学の論文
- 1998-02-28
千葉大学 | 論文
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