共通科目「音楽の分析と表現」の今後の課題 -音楽からイメージして表現された学生の作品分析を通して-
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概要
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本小論は、これまで3年間行ってきた、共通科目「音楽の分析と表現」の授業内容を振り返り、今後の課題を明らかにすることが第一の目的である。この授業で重視しているのは、1、カノン、フーガ、パッサカリアなど、楽譜から視覚的にも音楽が捉えやすいものの表現や鑑賞を中心として授業を進める 2、学生に自ら表現(演奏や創作)させることを多く取り入れる 3、音楽の表現や鑑賞を通して感じたことを、視覚的に表現させる、の3 点であり、これらを基に進められた授業内容を示した。学生が制作した作品の分析からは、鑑賞活動の個人差が明らかになった。すなわち、音楽鑑賞においては、感情と思考の両面が働いており、そのバランスが極めて個人的だということである。その結果、今後の課題は、音楽と絵画の関係についての講義内容を充実させることと、授業や学生の作品分析を通して、音楽鑑賞の評価方法に関する何らかの視点を示すことの2点とした。
- 山梨大学の論文
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