培養液のリン濃度に対するフレンチ・マリーゴールドのレスポンスについて
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概要
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作物のリン酸栄養に対する反応を明らかにし,施肥適量を知るため,砂耕法により,培養液のリン濃度を1.1から56.4ppmにまで変化させてフレンチ・マリーゴールドを栽培し,生体量,つぼみおよび小花数を調べるとともに,リン化合物の分別定量を行い,次の結果を得た.1.フレンチ・マリーゴールドの生育量は培養液のリン濃度が11.3ppmで頭打ちとなっなが,リン過剰症は観察されなかった.2.花およびつぼみ数ならびに頭状花1個当りの小花数はリンの施用量の増加につれて増大した.3.体内リン含量は培養液のリン濃度に対応して高まったが,生体重の場合と同様に11.3ppmのリン濃度で頭打ちとなった.分画されたリン化合物画分のうち,無機リン画分のみが生育量と同一パターンを描いた.したがって,この画分がリン酸栄養の一つの指標物質となりうることが示唆された.フレンチ・マリーゴールドの栽培にあたり,御助言をいただいた本学農場研究室の渡辺重吉郎氏に感謝の意を表する.
- 1984-12-25
著者
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