ブルガダ型心電図の予後(学会誌第100巻発刊記念企画)
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概要
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ブルガダ症候群は,「非発作時の心電図における右脚ブロックおよび右側胸部誘導でのST上昇(ブルガダ型心電図)を特徴とする,特発性心室細動・心室頻拍の一群」で,近年,突然死の原因の一つとして注目されている。もちろん,ブルガダ型心電図のすべてに,致命的な不整脈が起こるわけではない。一般人口においてブルガダ型心電図はまれではなく,保険申込者においても多くが観察されていると考えられる。症状などのないブルガダ型心電図を,どのように査定すべきかは,重要な課題だといえる。入手可能なブルガダ型心電図の予後に関する論文のレビューを行なった。ブルガダ型心電図の予後は,いまだ調査の途上にあり,更なる研究が必要であると考えられた。限られた調査結果の中においては,条件体に相当する予後を示唆するものもあった。保険業界は,申込者に心電図を施行しており,また,予後を観察しうるインフラを備えている。ブルガダ型心電図の予後調査に関して,保険医学が,貢献できる可能性があるといえる。
- 日本保険医学会の論文
- 2002-12-17
著者
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