悪性新生物死亡例の入院証明書について
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概要
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肝,胆嚢,胆管,胃,腸,節,子宮,悪性リンパ腫,および白血病の悪性新生物死亡例の過去の初回入院時の入院証明書を調査した。入院証明書病名289件のうち正当病名(明確な悪性病名)は20.8%(肝癌15.8%,胆嚢癌・胆管癌0.0%,胃癌20.0%,腸癌12.5%,肺癌25.8%,子宮癌42.9%,悪性リンパ腫37.5%,白血病25.0%)であった。また,悪性リンパ腫と白血病を除く内臓手術無の入院証明書病名110件のうち正当病名は23.6%(肝癌14.3%,胆嚢癌・胆管癌0.0%,胃癌50.0%腸癌0.0%,肺癌33.3%,子宮癌25.0%)であった。悪性新生物の入院証明書は内臓手術の有無にかかわらず正当病名のものが少ないことが確認できた。入院証明書を選択情報として利用する際,特に入院証明書病名が悪性病名の代わりに多用される便宜的病名である場合には内臓手術の有無にかかわらず悪性新生物の混入に注意する必要があると思われる。
- 日本保険医学会の論文
- 1994-12-15
著者
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