ヒト全遺伝子解明の現状と展望
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概要
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ヒト体細胞の核内には60億塩基対(6000Mb:メガベース)のゲノムDNAが存在し,それらは46本の染色体に分配されている。染色体DNAはいずれも巨大分子で,最小の21番染色体でも50Mb,最大の1番染色体は250Mbに及ぶ。このような染色体ゲノムDNAの上に約10万種類の遺伝子が存在すると考えられている。近年ヒトの分子遺伝学的研究が進展し,がんやアルツハイマー病など種々の疾病の原因に遺伝子変異が関与することが次々と明らかにされつつある。さらには高次の精神活動にも遺伝子レベルの機構が考えられており,ヒトの生命活動の完全な理解には全遺伝子の構造と機能の解明が必須であると広く認められている。本講演では,このようなヒトゲノム解析研究の国際情勢と演者らの研究を紹介するとともにDNA診断・遺伝子治療への応用の展望を述べた。
- 日本保険医学会の論文
- 1994-12-15
著者
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