新契約決定前の契約確認による診断書入手事例の検討(第2報) : 子宮・甲状腺・腸・卵巣・肺・腎臓の手術例における悪性新生物の比率と特徴について
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概要
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主治医が一般に癌告知をしない我が国では,良性疾患名の内臓手術告知に悪性新生物が数多く含まれている。当社では内臓手術既往のある申込例の主治医から直接診断書を入手しており,昨年胃について報告した。今年は集計数は甚だ少ないが,子宮・甲状腺・腸・卵巣・肺・腎臓について報告する。全体の458件中103件22.5%が悪性であった。臓器別には,子宮では39才以下の悪性の3件は早期癌であった。甲状腺では手術痕がメルクマールになるがバセドウ病が紛らわしく,悪性でも入院の短いものが多かった。卵巣では腫瘤の大きいものた悪性が多かった。内臓手術例では悪性の比率が高く主治医から直接診断書を取得することが原則であり,又悪性の種類・分化度・TNM分類の把握により合理的に付保範囲の拡大を計るべきである。悪性新生物には臓器別の特徴があり,きめ細かく診査・査定を行うことが内臓手術既往のある新契約の被保険者の危険選択の基本である。
- 日本保険医学会の論文
- 1989-12-15
著者
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