MELASの脳卒中様発作進展に於ける皮質内出血の関与について
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概要
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Mitochondrial myopathy, encephalopathy, lactic acidosis and stroke-like episode (MELAS)の脳卒中様発作の病態を知る目的で,延べ13回の脳卒中様発作を認めた6例の患者で,臨床症候,脳波,画像,剖検所見を比較検討した。最も多い初発症状は痙攣及び頭痛であった。責任病巣では,急性期に焦点性発作波および局所脳血流の増加を認めた。責任病巣は,頭部MRI画像上,血管支配に一致しない大脳皮質に主座を置く病変であり,亜急性期には脳回に沿う線状のT1高信号域として認められた。2例の剖検で,陳旧性脳卒中様発作の責任病巣に一致して層状皮質壊死をそれぞれ認めた。また,急性期に剖検した1例で,責任病巣に一致して大脳皮質に表層性に広がる点状出血を認めたことから,皮質内出血も脳卒中様発作の病態に関与していることが示唆された。
- 北里大学の論文
- 1998-02-28
著者
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