超音波断層法により偶然発見された腎細胞癌23症例の検討

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概要

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1971年7月より1989年12月までの18年6か月間に北里大学病院泌尿器科で初回治療を受けた170例の腎細胞癌のうち特に自覚症状が認められず無症状でかつ超音波検査にて発見された23例(13.5%)について検討した。性別は男性16例,女性7例と男性が多く認められたが,患側に差は認められなかった。超音波検査で発見された23例の内訳は,健康診断が7例,糖尿病検査中3例,心疾患・高血圧検査中3例,他悪性腫瘍の術後経過観察中が3例であった。また23例中19例(82.6%)は顕微鏡的にも血尿は認められず,3例(13.0%)はIVPで腫瘤の存在を診断できなかった。浸潤度は23例中17例(73.9%)がstage T_2b以下の早期癌であった。無症状で発見された41例中,超音波で発見された割合をみると超音波検査,CTなどが普及しはじめた1982年度より発見数が増加していた。腎細胞癌早期発見の為のスクリーニング法として,超音波検査は有用と思われる。
北里大学の論文
1990-12-31

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