群発頭痛における交感神経系の役割に関する研究 : 血漿ノルエピネフリンの検討
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概要
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群発頭痛の病態に血管反応性の異常が関与するか否かにつき検討する目的で血漿ノルエピネフリン(NE)を測定した。寛解期の静脈血中NEは正常者群,片頭痛患者群に比し臥位,立位とも有意差はなかった。群発期にはNEは著明な日内変動を示し頭痛発作はNEの上昇する時刻に一致して出現した。群発期にはニトログリセリン(NTG)投与により全例発作が誘発された。NTG投与後NEは上昇するが,その後低下し,投与前値にもどった時間帯(43分後)に一致して発作が出現した。NTG投与後の静脈血NEの上昇率は群発期が寛解期に比し有意に高く,また群発期には内頸静脈血NEの上昇率が動脈血に比し有意に高いことから脳血管よりのNEの放出が群発頭痛発作の誘因として重要な役割を持つことが示唆された。
- 北里大学の論文
- 1989-02-28
著者
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