絨毛癌細胞におけるHuman Chorionic GonadotropinおよびAlkaline Phosphatase産生機能とこれに対するMethotrexateの効果
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概要
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絨毛癌培養細胞GCH-nu株の産生するhuman chorionic gonadotropin (HCG)ならびにalkaline phosphatase (ALP)について,その産生動態,局在,性状などをradioimmunoassay (RIA),細胞化学及び生化学的手法を用いて明らかにし,またこれら絨毛癌の分化機能に及ぼすmethotrexate (MTX)の効果についても検討した。培地中に加えて,HCGはRIA及び免疫細胞化学で細胞中にも証明される。ALPは細胞表面に局在し,耐熱試験,各種阻害試験,抗胎盤ALP抗体を用いた沈降反応及び免疫細胞化学から胎盤性ALP性格を有する。MTX 10^<-5>〜10^<-7>Mの投与にて細胞は軽度の増殖抑制を受け,同濃度添加後2〜4日の間に培養液中HCG値は4〜6倍,細胞中では5〜7倍の上昇を来たし,臨床で経験される所謂細胞効果がin vitroで観察された。同時にALP活性も5倍の増加を示した。細胞形態はMTXの投与によって,核,細胞の著しい増大,多核形成,細胞質の空胞化などを呈し,ALP活性も当該部に強い局在を示した。
- 北里大学の論文
- 1981-10-31
著者
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