外鼻支持組織の外科的侵襲が顔面中1/3の発育に及ぼす影響に関する実験的研究
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概要
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鼻中隔および鼻骨が顔面中1/3発育に果たす役割りを,発育途上の幼若家兎の鼻骨,鼻中隔に外科的侵襲を加えて観察した。計測法は頭部X線規格写真を用いて図形的な表現法により対照群と実験群を比較し次の様な所見を得た。(1)鼻骨に外科的侵襲を加えても鼻骨,上顎骨への発育には著明な影響を与えない。(2)鼻中隔処理を行なうと,鼻骨は発育抑制を受けるが,その影響は鼻骨の前後方向のみで鼻骨の幅と鼻骨の高さは影響を受けない。(3)鼻中隔切除により上顎骨は発育抑制を受けるが,従来の報告にみられる上顎骨発育抑制は,上顎骨の部分的な分析を行なった結果,有歯顎部は影響を受けず,無歯顎部のみが影響を受けていることが認められた。(4)実験動物では無歯顎部が長いために発育抑制を受けやすく,反対咬合を招来しやすい。しかしヒトにおいては無歯顎部はないためこの結果を即臨床にあてはめるのは困難ではないかと思われる。
- 北里大学の論文
- 1981-10-31
著者
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