性腺刺激ホルモンによるラット偽妊娠成立の阻止について
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概要
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子宮頚刺激によりラット黄体は機能化し,プロジェステロンを持続分泌する様になる(偽妊娠)。しかし,その生理的機序,特にプロラクチン(PEL)と性腺刺激ホルモン(GTH)との関係については十分解明されていない。そこで,本実験は偽妊娠成立におよぼすGTH投与の影響について,腟垢像変化を指標と化して検討し,以下の結果を得た。(1)偽妊娠0日目から1日目の各時期にPMSG 5IUを単一皮下投与したところ,17〜60%の偽妊娠成立の阻止がみられ,性周期が回帰した。(2)その適期は偽妊娠1日目の13:30であった。(3)偽妊娠1日目の13:30にPMSGの投与量を変えて検討したところ,20IU投与の場合に77%の偽妊娠成立の阻止がみられた。(4)更に,PMSG+LH併用投与の場合には,ほとんどのものに偽妊娠成立の阻止がみられ,回帰した性周期は排卵を伴っていた。以上,GTHにより偽妊娠成立が阻止され,性周期が回帰する成績は,性周期回帰および偽妊娠成立機序に新たな視点を加えるものである。
- 北里大学の論文
- 1980-06-30
著者
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