「スベリ」の研究 : 日本舞踊に見る芸能の源流
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概要
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日本の伝統芸能、特に日本舞踊の中には、他の芸能における身体動作には存在しない特異な動作が存在する。中でも「おこつき」と並び日本舞踊を代表する「振 (ふり)」として、「スベリ」という足を交互に滑らせる動作がある。この動作の特徴としては、初歩段階における練習曲等の振付に多く用いられ、子供を対象とした曲に多様されがちである。が、本来の「スベリ」動作の本質は、「おこつき」と同様、芸能者の辿ってきた役割を示す動作であり、また不均衡を好む日本人の「驕奢趣味」に加え、現行「歌舞伎」の語源を示す「傾 (かぶ) く」をも示唆する。さらに「所作事」や「所作台」の発生と「スベリ」動作との関係など、「日本舞踊」特有の身体動作の定義付けと、考察が本研究の目的である。
- 日本大学の論文
- 2004-07-30
著者
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