言語的思考における抽象作用の発達的研究(VII) : 抽象作用の発達に及ぼす経験の影響,その2(第1部)
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概要
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本節実験の目的は,経験がどのような働き方で抽象作用の発達の上に,概念の範躊化の上に効果をもつものであるか,いかなる訓練や経験が思考水準を高めるのに有効であるかを検討する第二段階として,範躊的態度の学習経験の有無と抽象作用の発達との関連を,実験的にたしかめることにある。そのため,小学1年生85名(男子37名,女子32名),小学3年生74名(男子42名,女子32名)を被験者として,これを統制群,第1練習群,第2練習群,第3練習群に配置した。統制群は学習訓練が統制される群,第1,第2練習群は共に,範躊的態度の学習経験が与えられずに,一定期間の抽象練習が行なわれる群,第3練習群は範躊的態度の学習経験を含む,一定期間の抽象練習群である。これら練習各群の学習訓練後,実施された後テスト,追跡テストの結果,範躊的態度の学習経験を与えられた第3練習群は,統制群や,それを与えられない他の練習群よりも,すぐれた学習効果をあげ,抽象作用の機能水準が高められ,概念的抽象の増大がもたらされたこと,3年生の場合は,抽象作用のより高い水準において,1年生の場合は,そのより低い水準において,それぞれ,1年生および3年生よりも,より大きい影響をうけたことが見い出された。
- 千葉大学の論文
- 1971-07-31
千葉大学 | 論文
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