国際法と国際規範 : 「ソフト・ロー」をめぐる学際研究の現状と課題(<特集>国際関係法研究動向レビュー)
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概要
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冷戦終結後,国際政治学・国際関係論において規範の重要性が見直されてきた.これとともに,北米を中心に国際政治学・国際関係論と国際法学の相互接近が試みられ,一定の研究成果が出されてきている.そのような研究動向の中,従来,国際法学において「ソフト・ロー」と呼ばれてきた各種の「非法」規範についても,新たに研究が進められてきた.本稿は,このような国際規範研究の最新動向の現状と課題について,国際法学の見地から,「遵守」研究の問題点,「法」と「非法」の区別の問題等を論じる近時の諸業績に検討を加えたうえ,大沼保昭の提唱する「行為規範/裁判規範」概念の国際規範の基礎理論としての可能性を探究し,「法」と「非法」の区別の実態を分析するための理念型として,「適用」/「援用」/「参照」という規範使用・作用の三類型を提案するものである.
- 東京大学の論文
- 2003-03-31
著者
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