副詞"也"の用法について
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概要
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副詞"也"を含む構文「NP+"也″+VP」は,"也"が主部に係る場合には「AもBする」,述語に係る場合には「AはBもする」となり,全体の文意は"也"の用法によって大きく異なる。従って,訳出の際には"也"の係る位置を正確に判断する必要があり,そのためには用法の推定に対する基準を把握しなければならない。"也"が述部に係る形式は,「同時存在」が成立する並列複文,時間的経過が発生する連続複文,拡張関係が成立する累進複文の後部に多く見られ,文の特徴として主語の内容が孤立した存在である点が挙げられる。これに対し,主部に係る形式は主語の内容が集合体の一部を成す存在である点が特徴として挙げられ,推定の基準は各構成要素の内容や位置との関連が非常に深い。
- 2003-09-30