大学生の性格における年代的変化(西昭夫先生退職記念号)
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概要
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本研究では,千葉商科大学の学生の性格傾向の変化を,1980年代,1990年代,2000年代と年代を追って,YG性格テストにより性別および学科を考慮に入れ,検討することを目的とした。その結果,大学生の性格傾向は変化してきており,感情的な繊細さ,行動面における積極性のなさ,対人関係における消極性が増したことなどが,主な特徴として挙げられた。このような変化は,社会でよく語られる最近の若者の変化と一致する結果であったが,必ずしも否定的なものとは捉えられないことが示された。また一般に,女子学生の積極性と男子学生の消極性が対比されることが多いが,男女別に検討した結果,男女とも消極的な方向に変化していることが示された。また,学科別に検討した結果,年度ごとの学科間に一貫した性格的な傾向は認められなかった。これは,商学科,経済学科,経営学科はいずれも商経学部という単一の学部の中の学科であり,学ぶ授業に大きな差がないためであることが予想された。このように,全体として大学生の性格傾向は変化しており,今後の教育を考える上で,このような性格傾向の変化を考慮に入れた生徒への対応を考えていく必要性が示唆された。
- 2003-12-31
著者
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