グループによる相互評価を導入した実習評価に関する研究(第2報) : 面接場面における教師の関わりに焦点を当てた発話内容の分析
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概要
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本学の精神看護実習において経験型の実習教育を実践している。その過程において、グループの活動やその中で起こる相互作用が学生の経験の意味づけに関与し、評価においてもグループを活かすことができるのではないかと考えている。本研究においては、グループ面接評価場面における教師の発話内容の分析を試み、経験型の実習教育の視点から教師の関わりについて検討した。その結果、教師の発話内容はI.面接の進行に関するもの、II.評価に関するものに大別され、評価に関することは、1.自己評価者の経験を照らし出す関わり、2.経験の意味づけを促そうとする関わり、3.経験についての客観的印象を伝えようとす る関わり、4.変化を希求した関わり、5.相互の存在の中で起こる交流、6.その他に整理された。教師の関わりは、グループ面接評価場面の雰囲気作りをし、グループ面接評価の場を円滑化しようとするものであり、評価の場においても経験型の実習教育の教材化に相当する関わりや、教師自身の専門的な知識と経験を統合し、経験を意味づけていくモデルを示したり、支えたりすることにより、経験の意味づけを促そうとする関わりをしていた。更に、教師自身が感じていることを評価の場で表 現し、精神看護学で重視されている自己一致そのものを実践したり、学生と共有できる直接的経験を探索したり、誘導しながら、グループにその過程を開示し、共有できるように関わっていることが明らかになった。
- 2005-07-30
著者
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