栄養および日常生活に関するカウンセリングの実施が大学女子バレーボール選手のPOMSの変動に及ぼす影響(III.自然科学系)
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概要
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本研究では競技シーズン中にある大学女子バレーボール選手に対して栄養および日常のライフスタイルに関するカウンセリングを行った場合と行わない場合のPOMSの変動について検討した。健康な女子大学生9名を被験者とした。まず,2つのグループに分け,カウンセリング実施グループ(Cグループ)と非実施グループ(Nグループ)とした。Cグループの被験者に事前のアンケートの結果をもとにカウンセリングを行い,食事および日常生活に関するアドバイスを行った。実験期間は6週間とした。カウンセリングおよびPOMSの測定は実験前(BE),3週間後(ME)および実験終了時(EE)の3回行った。Cグループの平均プロフィールは徐々にicebergのプロフィールに,より接近する様子にあった。Cグループでは要因T(緊張),D(抑うつ)およびC(混乱)は低下し,V(活力),F(疲労)は実験の進行とともに増加した。特に,要因VはBEとMEの間で有意な増加が観察された(p<0.01)。CグループのMEのPOMSスコアはBEのそれと比較して減少した。結論として,心理面の管理はコンディショニングの条件のさらなる悪化を防ぐために,またトレーニング効果を促進するために有効である。本実験の結果は日常生活のスタイルおよび食事に関するアドバイスが,スポーツ選手の心理状況をスポーツ選手として,より適切であると考えられる心理プロファイルに近づけるために有効であったことを示唆しており,これら毎日のライフスタイルおよび食事に関するアドバイスがスポーツ選手の心理面での改善に重要であることを改めて示唆するものである。
- 2004-02-28
著者
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松村 成司
千葉大学教育学部
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広田 悠子
千葉大学教育学部
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斉藤 初恵
国士舘大学大学院教育課程
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Stavrianeas Stasinos
Department of Exercise Science, Willamette University
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Stavrianeas Stasinos
Department Of Exercise Science Willamette University
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ムラマツ シゲジ
Department of Exercise Science, Willamette University
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