文字の類似関係と型分類 : ラテン系文字の場合
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概要
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或る言語を表記する文字の集合としての性質を統計学の手法を用いて探るための第一段階として, 以前に文字の類似や字形の幾何学的な型等について一般的に論じたことがあった。本論はそれを現在世界中に広く分布するラテン系文字に適用した結果で, 次の段階に当るものである。具体的には, ここでは二つのことが述べられている。一つは標準的な26個の文字の類似関係に関する詳細な議論であり, もう一つは非標準的な文字形の幾何学的な型に関することである。勿論, 後者の中心はラテン系諸文字から採った実例の一覧表であるが, そこにはまた基字と派生文字との間の型に関する一般的 (幾何学的) 諸規則も付されている。そして, (ラテン系文字の一覧表によって部分的に検証された恰好の) この規則は非ラテン系文字に対しても同等に当て嵌まる上, 末尾の一覧表に見られる様な煩雑な過程・手続きを回避できるという実用的な特徴をも併せ持っているため, 少なからぬ利用価値が期待される。
- 東北大学の論文
- 1992-09-30