ヒドラを用いた慢性毒性試験の開発
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概要
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ヒドラ急性毒性試験を基に、マイクロプレートで実施できる小規模慢性毒性試験の開発を目指し、給餌条件や暴露期間などの基礎的条件の検討を行った。その結果、コントロールでは1日目から5・12日目まで0.20〜0.26(day-1)の範囲の比増殖速度が得られたが、途中で土日に給餌を行わない場合は行ったグループに比べて比増殖速度が優位に低下した。比増殖速度を指標として、4種類の重金属と二種類の排水を用いて慢性毒性試験の感受性を検討した結果、試験期間(4日、7日、11日)や給餌の有無による影響の一般的な傾向は認められなかった。慢性毒性試験の指標として比増殖速度のEC50とNOECを比較すると、NOECのほうが2〜3倍感度の高い結果が得られた。急性毒性値(EC50)と比較すると、急性慢性比(EC50・NOEC)は平均で約5〜6であった。以上の結果から、4日間(96時間)で実用的には十分な感度が得られる慢性毒性試験が確立できた。
- 富山県立大学の論文
- 2005-03-31
著者
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