福岡県幼児保育史研究 (II) : 大正期の幼稚園と保育所
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概要
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本稿は、大正期の福岡県の幼稚園と保育所の実態を解明するものである。福岡県の幼稚園は大正期には、微増するけれども、全国的にみると、幼稚園数は、中程度のものであった。しかし、福岡県の幼児教育は、大正新教育の影響を受けて、幼児の興味、関心を重視し、自由教育を行なうようになった。幼稚園に対して、保育所および託児所は、大正期の福岡県では、全国一の設置数である。これは、八幡製鉄、浅野セメント、多くの炭鉱があり、婦人労働を必要としたからである。それらは、ほとんど、保育料無料で、保育時間は午前6時から午後6時の間であった。保育内容は遊戯、唱歌、談話、手技等であった。