3ヶ月児をもつ母親の愛着と哺乳形態に関連する要因の検討
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概要
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母親の児への愛着と哺乳形態に関連する要因を明らかにすることを目的として,無記名自記式質問紙による調査を行った.対象は3か月児健診を受診した母親182名であった.内容は属性,主観的疲労感,母親の愛着である.分析は愛着(児との信頼関係,児との楽しみの因子得点)を従属変数として共分散分析を行った.各要因の主効果および各要因と哺乳形態との交互作用を検討した.その結果,主効果では,「ねむけだるさ」の訴えの多い群に比べ,訴えの少ない群が有意に,「児との信頼関係」の因子得点が高かった.また,人工栄養の群に比べ母乳栄養の群が「児との楽しみ」の因子得点が有意に高かった.交互作用では,就業中の群,「ねむけだるさ」の訴えの少ない群,「注意集中の困難」の訴えの多い群で母乳哺育をしている母親の「児との信頼関係」の因子得点が高かった.また,「育児代理者」のない群で母乳哺育をしている母親の「児との楽しみ」の因子得点が高かった.上記より,母親の愛着を高め,より良い母子関係を形成するために,母親の属性を考慮した母乳哺育援助の必要性が示唆された.
- 富山大学の論文
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