育児グループの形態別にみた育児不安と育児グループの効果に関する検討
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概要
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本研究の目的は,育児グループを行政主催型育児グループと自主型育児グループとに分け,母親の育児不安の内容と育児グループの効果を検討することである。対象は,M市内の育児グループヘの参加者のうち,乳幼児を持つ母親8名ずつの計16名である。研究方法は,対象者である母親に半構成的面接法を実施し,その内容を質的に分析した。面接内容は,基本属性,育児不安の内容,育児グループ参加の効果,子どもおよび母親の育児面の変化,専門職との関わり状況等である。結果,母親の年齢は26〜38歳,子どもの年齢は1〜5歳であった。育児不安の内容は,「兄弟姉妹による育児の相違」,「夫や周囲からの協力不足」があげられた。育児グループ参加による効果については,行政主催型育児グループと自主型育児グループに共通した内容は,「友達が増える場」であった。さらに,行政主催型育児グループのみにあげられた効果は,「相談ができる場」,「遊び場・機会の確保」,「遊びを教えてもらえる場」,「気を紛らわす場」などであった。自主型育児グループのみにあげられた効果は,「交流の場」,「作り物ができる場」,「情報が得られる場」,「視野が広がる場」などであった。これらのことから,行政主催型育児グループは,保健師などの専門職との具体的な相談の場を求めており,自主型育児グループは,母親同士の交流をはかりながら自分たちの創作活動をする場を求めていたといえる。
- 群馬大学の論文
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