オープン・ノッズルを用ふる噴射系統に於ける放出弁の形と噴射の切れ方に就て
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概要
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オープン・ノッズルを用ふる普通の噴射系統では,燃料ポンプから放出弁を通つて出て來た燃料油は或る長さの導管を經てノッズルに達するやうになつてゐるが,この放出弁の有無,有ればその形が噴射の切れ方に大きな影響を及ぼすので,この影響を調べてみた.導管が或る程度以上に細いと,燃料ポンプで油壓を切つても,燃料油はその慣性のためになほ流れを止めないで,放出弁の上側に眞空を殘すことになる.この場合には放出弁の形の影響はない筈である.幾分太い導管を用ひるときに放出弁の形の影響が強く表れる.普通の形の放出弁ではノッズルに於ける壓力は階段状に下り,Bosch型の放出弁では極めて激しい振動が起り,放出弁を取り去り,その代り逆止弁をノッズルのところに置いたものでは鋭く切れる筈である.實驗の結果も予想の通りである.たゞBosch型の弁を用ひた場合には導管内の油の運動が激しいので減衰作用も相當強く効いて,そのために適當の太さの導管を用ひると二次噴射が消えてしまふことがある.然しこの場合にも噴射壓力を少し高くすると,また二次噴射が出て來る.
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