鑄鐵円〓の捩りによる破壊に就て
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概要
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鑄鐵のやうな脆い材料の薄肉中空円〓を捩つて破壊するとその破壊面の外縁は45°の傾斜を持つた螺旋になるが、充實した円〓では約35°の傾斜になる。これは破壊には内力の比較的小さい内部の方も影響を及ぼしてゐることを示すものである。即ち破壊には内力の最も大きい点だけを考へたのではいけないので、全體の内力分布を考へる必要がある。円〓を捩つた場合にも、實際に破壊を起すのは全體から見て最も破壊し易い面であると思ふ。軟鋼の降伏の場合から類推して、全體として最も破壊し易い面といふのは、その面に働く引張内力の捩りモーメントに對する効き方を考へに入れた平均値が最も大きくなるやうな面であるとして、その面を求めてみると、その外縁の傾斜は薄肉中空円〓では45°、充實した円〓では35°±1・6°となつて事實とよく一致する結果が得られる。
- 社団法人日本機械学会の論文
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