高速内燃機關用電氣的指壓計
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概要
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本篇に記載する電氣的指壓計は其原理に於て普通のDisc型と異らない。即氣〓内の壓力變化に應じて金屬板を振動せしめるものである。唯在來の指壓計と異るは此振動板として直徑五センチメートル厚さ二ミリメートルと言ふ様な極めて厚い鋼鐵板を使用し其振動を記録するに普通の指壓計に於ける様に器械的若しくは光學的方法を用ひず、アルトラマイクロメーター法として知らるゝ(航空研究所報告第十一號參照)極めて鋭敏なる電氣的方法に依るものである。上記の振動板と是れに極めて近く装置し且是れと電氣的に絶縁した鐵板とにて一つの平行板蓄電器を造り、此蓄電器を三極眞空管を含む發振回路の電氣容量として使用する。氣〓内の壓力變化に應じ上記の金屬板の振動起り、從つて此蓄電器の電氣容量を變化せしめ眞空管の陽極電流の變化を生ず。此電流變化を適當なる記録器を以て記録するものである。此記録器としては繊維ガルヴアノメター、繊維エレクトロメター或はオツシログラフを使用す。斯くの如く特殊の電氣的記録器を要し且一個或は數個の眞空管を利用するものであるから、本指壓計は全く實驗室用たるを免れない。但し本指壓計の優れて居る點は上記の様な極めて厚い振動板を使用し、其他の部分に於ても自己振動の低い部分なく又摩擦或は慣性を有する要素を含まないから高速内燃機關の場合でも完全に氣〓内の壓力を指示する點に存する。二個の小型發動機に本指壓計を用ひて多くの指壓圖を撮つてみた。
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