小ボス比軸流圧縮機に関する実験 : 第2報 主として翼の振動応力について
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概要
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新しい動翼が準備されたのを機会に,新,旧動翼による流速分布や特性曲線の様子を比較するとともに,三次元流れを伴う内部定常流れや非定常流れ,とくに旋回失速に及ぼす入口整流格子や静翼の影響を明らかにした.さきに旋回失速の実験中動翼が折損し,その折損が疲労によるものであることを確認するためと,もともと小ボス比の翼の振動の実態を明らかにする必要が痛感されていたので,引きつづき動,静翼の振動を記録しかつその応力を測定した.その結果,動翼は旋回失速に入るやその振動応力は急増し,その値が疲労試験の結果とよく一致するので,旋回失速もしくは失速フラッタに基く疲労折損であることが確認された.また静翼については,絞り全開すなわち設計点においてすでに予想に反して大きな振動応力を生じていることがわかった.よって静翼の取付け角を変えて実験を行い,その結果,全開時においても翼静ボス部の流れはすでに剥離しており,またこの際の空力的減衰も失速フラッタの場合のようにかなり小さく,そのため静翼に著しく大きな振動応力を生ずる場合もあることがわかった.
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