日本におけるアントン・チェーホフ文学の受容 : 井伏鱒二の「桜の園」理解
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概要
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近代日本のアントン・チェーホフ受容は、レフ・シェストフ『虚無よりの創造』の影響下に長く留まっていた。井伏鱒二は、この"情意"的なチェーホフ解釈の傾向に対して、チェーホフ文学の"社会批評"性に着目し、その相対化を計る。井伏の随筆「桜の園」は、ウラジーミル・エルミーロフ説を祖述しつつ、チェーホフ戯曲『桜の園』を思索的なコメディー、ファルス、ヴォードヴィルと理解し、歴史時代に相亙るその社会批評性の質の再規定を行なっている。
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