ドイツ語擁護運動とドイツ語オペラの成立(後編)
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概要
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「音楽とドイツのナショナル・アイデンティティ」を主題とする筆者の論文の第三章後半を構成する予定の本稿は、ハンブルクの愛国協会によるドイツ語オペラ論の試み(一八世紀前半)から、ハンブルクのオペラ運動の終焉(1730年代)までを扱う。まず第四節ではブロッケスらが設立したドイツ語学習協会、および愛国協会の会員達によるオペラ創作および理論的擁護の試みを検討する。第五節ではマッテゾンのオペラ論に注目し、そのなかで彼の著作『音楽的愛国者』を取り上げ、「愛国的」という語の独特の意味合いを理解する。さらに第六節では、ハンブルク・オペラが衰退する過程を考察し、音楽における「ドイツ的なもの」の理念史の上でハンブルクの国民オペラ運動が果たした歴史的意義を考える。
- 国立音楽大学の論文
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