イギリス・ルネサンスの〈感情の構造〉と言語表現 : サミュエル・ダニエルの詩について
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概要
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ソネット集『ディーリア』におけるサミュエル・ダニエルは、ベトラルキズムの詩法に従った愛のソネットを、庇護者であるペンブルック伯爵夫人に献じることで、詩人としての自己成型を果たした。物語詩『ロザモンドの嘆き』のダニエルは、ヘンリー二世の愛人であったロザモンド・クリフォードの生前の美貌を讃え、その名誉を回復することで、クリフォード家の由緒ある血続を称揚した。ダニエルの詩に読みとれる〈感情の構造〉は、「パトロン制度」を含むイギリス・ルネサンス文化の構築物であった。
- 2004-03-31
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