琉球諸島産うどんこ病菌とその宿主植物

概要

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琉球諸島におけるうどんこ病の発生状況とその病原菌に関する報告は少ない。本研究では2000年と2001年の各3月に沖縄,石垣両島の栽培植物および野生植物上における同病の発生状況を調査し,1種の新宿主(ゲッキツ)と,わが国では未記録の2宿主(ヘチマ,ハマアズキ)を含む9科17属20種の植物でうどんこ病の発生を認めた。これらの病原菌は,そのアナモルフを精査し,下記に列挙した4属10種と同定したが,ナスとゲッキツ両菌については所属を決定できなかった。1.Sphaerotheca fusca : アキノノゲシ,シロバナセンダングサ,スイカ,セイヨウカボチャ,センナリホオズキ,ツルレイシ,ヒマワリ,ヘチマ上 2.S. phaseoli : ハマアズキ上 3.Erysiphe cichoracearum : ノゲシ上 4.E. heraclei : オヤブジラミ,ボタンボウフウ上 5.E. malloti : アカメガシワ上 6.E. pisi : エンドウ上 7.E. sordida : オオバコ上 8.Microsphaera russellii : カタバミ上 9.Oidium latisporum : シロタエヒマワリ上 10.O. sonchi-arvensis : ハチジョウナ上 11.O. sp. : ゲッキツ,ナス上今回の調査結果に過去の記録を加えると沖縄県では少なくとも13科22属24種の宿主に8属14種のうどんこ病菌が発生する。
東京農業大学の論文
2002-06-20