歯周基本治療においてプラークコントロール期間が歯周組織の改善に及ぼす影響

概要

論文の詳細を見る
本研究はセルフコントロールとプロフェッショナル・トウース・クリーニングを組み合わせた歯肉縁上プラークコントロールの期間が,スケーリング・ルートプレーニングを含む歯周基本治療後の改善に及ぼす影響について臨床的に検討したものである。被験者は36名の成人型歯周炎患者とした。歯肉縁上プラークコントロールの期間を1,2,3および6カ月に振り分け,歯周基本治療後のプラークコントロールレコード,プロービングデプス,プロービングアタッチメントレベル,プロービング時の出血を比較した。各グループともにプラークコントロールレコードはスケーリング・ルートプレーニング前に良好な状態に改善し,歯周基本治療後まで保たれていた。初診時にプロービングデプスが3〜5mmであった部位は,3および6カ月のプラークコントロール期間であったグループが,1および2カ月のグループと比較して有意な減少を認めた。また,プロービングアタッチメントゲインが認められた部位の割合もグループ間で有意差が認められた(2カ月では45.1%であるのに対し,3カ月では62.1%)。しかしながら,処置後のブロービング時の出血はグループ問で有意差は認められなかった。以上のことから,3カ月以上の歯肉縁上プラークコントロール期間を設定することは,スケーリング・ルートプレーニングを含む歯周基本治療後の改善に影響を及ぼすことが示唆された。
特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
1999-09-28

歯周基本治療においてプラークコントロール期間が歯周組織の改善に及ぼす影響

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク