定常再生過程の年齢データを用いたワイブル寿命分布の母数推定に関する研究V : 形状母数の推定精度の向上(第10回信頼性シンポジウムREAJ)

概要

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これまでの研究I〜IVによって, 機器の定常再生過程の任意の時点で動作中のn台の機器の年齢の観測データから, この機器のワイブル寿命分布の母数cとmを推定することができることがわかったが, 特に, 0<m<1の場合, 尺度パラメータcの推定量は大きな偏りや平均2乗誤差を持ち, 実用に耐えないものであった.このため, 本稿Vでは, 0<m<1であっても適用可能な尺度パラメータcの推定法を検討する.この結果, cの推定にa次とb次の2つの標本モーメントの比の1/(a-b)乗を利用する方法(ただし, a>b≥0)の中で, cの推定量c^^^の平均2乗誤差を漸近的に最小にするものはa=m, b=0によって与えられることが示される.この方法を利用するために, まずmの推定値m^^〜を求めた上, m^^〜の誤差変動を無視したcの推定量c^^〜と, m^^〜に伴う誤差を考慮に入れて, c^^〜を更に改良した推定量c^^<〜*>などを与えることができる.最後にc^^〜に伴う平均2乗誤差と偏りについてのシミュレーション結果を示す.
日本信頼性学会の論文
1997-11-10