保全を受ける高信頼性システムの信頼度の指数分布近似による簡便評価法(III)
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概要
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いくつかの修復可能なユニットから構成された単調構造(コヒーレント)システムの信頼度評価の問題に関して, それぞれ, 前々稿(I)では直列システムの信頼度の指数分布近似, 前稿(II)では冗長システムの信頼度の指数分布近似, について述べた.特に後者では, 各ユニットの寿命分布と修復分布については指数分布を仮定せず, はるかに弱い条件の下で, 修復窓口が一定個数以上あって, 各ユニットの平均寿命に対する平均修復時間の比が十分0に近い場合に, システム信頼度R(t)は, 極めて一般的に指数分布e^<Λt>で近似でき, そのパラメータΛはシステムの構造, 各ユニットの平均寿命及び平均修復時間によって明確に表現できることなどを示した.本稿(III)でも保全を受ける冗長システムの信頼度R(t)の簡便評価法を取り上げ, まず, 前稿(II)で示したR(t)に対する指数分布近似の誤差の評価式を与える.次に, 修復窓口数が少ない場合のR(t)に対する指数分布型の近似的簡便評価法とその誤差の評価式を示す.最後に前稿(II)と本稿(III)の方法の種々の問題への適用例を説明する.その結果, 上記のシステムの信頼度R(t)に対する指数分布近似の有用性が確認される.システムの中の"流れ"に対する"需要"が時間帯別に変動する場合を扱う拡張モデルなどについては稿を改めて述べる.
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