人間的根本原因究明のあり方 : 「頭脳」か?「身体」か?(第10回信頼性シンポジウムREAJ)
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概要
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筆者は, 技術の構造が, 技術=工学+人間の形を取るものであるとの事実の元に, 産業事故の原因には, 工学的原因と同様に, 人間的原因の究明が欠かせないことを主張してきた.事故の工学面での再発防止には, 工学的根本原因の究明が不可欠であるのと全く同様に, 事故の人間面での同類事象の再発防止には, 人間的根本原因の究明が不可欠である.動燃3事故における「同じようなこと」の繰り返しは, 動燃3事故の人間的根本原因が同質のものであったこと, それが未だに当事者たちによって究明・自覚されておらず, 人間面での再発防止が行われていなかったことを, 証明したものと言える.しかしながら, 事故の当事者たちによる検討はもちろん, 周辺の人々, マスコミ等による, 厳重な指弾にも拘わらず, 筆者の主張するような意味での人間的根本原因は, 指摘されていないようである.それは一つには, 人間的根本原因の究明には, 工学面の究明と同じような方法では, 達成しえない難しさがあるからであろうと考える.本発表では, 人間的原因について, その重層構造をより基本的な方向へと究明するための, 認識のあり方や, 審問団などについて, 工学的原因の究明との比較において述べる.
- 日本信頼性学会の論文
- 1997-11-10
著者
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