Sess.1-2 「信頼性技術における人間意識の役割」懇談会の活動内容と目標(第13回信頼性シンポジウム)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
私は夙に「技術=工学+人間」の認識の元に、産業事故には工学的根本原因だけでなく人間的根本原因にまで踏み込まなければ、真の再発防止は覚束ないことを指摘し主張してきた。人間的根本原因とは言い換えれば、事故当時者の「心・意識」に他ならない。私は当学会のあり方として、信頼性・安全性の実現に関わることであれば、論ずべきことは「工学」に限定されるべきではなく、「人間」の分野を論じなければならないこと、それをまさに我々信頼性技術者が自ら行わなければ、「工学と人間の一体化した認識」は生まれないことを主張して、この6月に上掲の研究懇談会を立ち上げ、現在4回目の会合を終えたところである。本報告では、この会合の活動内容と目標の展望を報告するものである。現在数種の事故例を取り上げ、人間的根本原因へ踏み込むための「観点」や「分析手順」について検討中である。この問題は既に1997年の本シンポジウムで報告したもので、本研究懇談会ではそれを会員の眼で検討し、「方法論」として完成させたい。それは、いわゆる「失敗学」のベースを形成するものと、位置づけられる学問である。
- 日本信頼性学会の論文
- 2000-11-25
著者
関連論文
- 1-1 産業重大事故の一般的原因構造と日本人のものの考え方における一特徴(セッション1管理,故障解析,日本信頼性学会第15回春季信頼性シンポジウム報告)
- 1-1 産業重大事故の一般的原因構造と日本人のものの考え方における一特徴(セッション1「管理、故障解析」)
- 耐震基準無視事件の根本原因 : ある先輩の質問に答える手紙
- 1-1 生産の視点から見た産業技術の構造 : 根底を支える品質保証(組織, 管理, 一般, 日本信頼性学会 第18回秋季信頼性シンポジウム報告)
- 1-1 生産の視点から見た産業技術の構造 : 根底を支える品質保証(セッション1「組織、管理、一般」)
- 見えない中身を見えるようにせよ 建築・土木製品 検査技術の革新を!
- 重大産業事故と当学会の役割
- 安全の理念的側面に関する考察 : 安全における「こころ」の問題
- 東京電力の自主点検記録改竄事件
- 向殿副会長の巻頭言に応えて(サロン)
- 日立製作所ストレージ事業部見学記
- 2.2 「信頼性技術における人間意識の役割」懇談会の活動内容と目標(第13回信頼性シンポジウム報告)
- Sess.1-2 「信頼性技術における人間意識の役割」懇談会の活動内容と目標(第13回信頼性シンポジウム)
- 事故再論(その1)
- 1-2 『信頼性技術における人間意識の役割』懇談会の活動内容と目標
- 勝鬨橋見学記続報
- 「心」と「技術」の関係を研究する会に参加を!
- 勝鬨橋見学記
- JCO臨界事故についての提言を読んで
- 「ブルー・アウト」のほんとうの原因
- 認識に不可欠なもの-「あたま」と「からだ」 : 「人間的根本原因」補説 : 誤植訂正および誤植原因究明依頼の件
- 認識に不可欠なもの-「あたま」と「からだ」 : 「人間的根本原理」補説
- 人間的根本原因究明のあり方 : 「頭脳」か?「身体」か?(第10回信頼性シンポジウムREAJ)
- なぜ「同じようなこと」が繰り返されるのか? : 動燃3事故の人間的根本原因(第10回信頼性シンポジウムREAJ)
- 「もんじゅ」事故に思う : -その人間的根本原因-
- 2A-1 品質の本質に関する一考察 : もの造りの技術のあるべき姿とは(第8回信頼性シンポジウムREAJ)