高負荷レジスタンストレーニングを中心とした運動プログラムに対する虚弱高齢者の身体機能改善効果とそれに影響する身体・体力諸要素の検討

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本研究では, 高負荷レジスタンストレーニングを中心とした運動プログラムによる虚弱高齢者の身体機能改善効果, およびそれに影響する身体・体力諸要素を明らかにすることを目的とした。対象は69名 (平均年齢78.6±7.6歳)の虚弱高齢者で, 高負荷レジスタンストレーニングとバランストレーニングを組み合わせた介入を3ヶ月間行った。トレーニングの前後に歩行速度などの体力渕定とウェイトトレーニングマシンを用いた1回最大挙上重量(One Repetition Maximum : 以下1RM)の測定測定を行い, 体力諸要素の改善効果, およびその改善量と個人の身体属性や運動開始時の体力レベルとの間にどのような関係があるのかを検討した。トレーニング後, 対象者の1RMおよび最大歩行速度や片足立ち時間などの体力諸要素が有意に改善した。すべての体力渕定項目で性別による変化量の差異は認められなかった。しかし変化量と身体属性・初期の体力レベルとの関係では, 年齢や初期の体力レベルと関係しない体力項目と, より年齢が若く初期体力レベルが高い者の変化量が大きくなる傾向を示す項目があった。特に閉眼片足立ちなど動作課題が難しいと考えられるものほどその関係が強く表れ, 動作の難易度や身体機能レベルが改善効果に影響することが示唆された。本研究の結果から, 虚弱な高齢者においても高負荷の筋カトレーニングによって体力諸要素の改善が可能であることが示唆された。また, 改善量と身体特性の関係が明らかとなり, 今後の運動介入の指針となる有用な情報が得られた。
社団法人日本理学療法士協会の論文
2003-12-20

高負荷レジスタンストレーニングを中心とした運動プログラムに対する虚弱高齢者の身体機能改善効果とそれに影響する身体・体力諸要素の検討

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