三軸試験装置を用いた微少ひずみから大ひずみまでの土質動的試験法の開発と砂の物性試験への適用

概要

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地盤の強地震による震動応答を解析するために必要な土質材料の動的非線形物性を, 実験室内で求める手段として, 著者らの開発した試験装置はヒステリシス特性のない超高感度の非接触型変位計とピストンの摩擦の影響を除くために密閉型ロードセルをセル室内に入れた改良型の三軸試験装置である。この装置を用いて飽和豊浦標準砂の動的物性を求める繰返し載荷試験を行った結果, 従来の三軸装置では10^<-4>以下のひずみレベルでの物性値計測は困難であったが, 改良型装置では10^<-3>から10^<-6>オーダーまでのせん断剛性が連続的に得られ, 現場弾性波速度との関連付けが容易に行える。他の装置によるせん断剛性値との比較から, 試験法に固有な応力条件や拘束条件の違いは得られる物性にほとんど影響していない。履歴減衰定数は他の装置で求めた値よりもかなり小さいが, 信頼性の高いものと考えている。また微少ひずみ領域において, せん断剛性は一定値に漸近する傾向が見られ, 砂の減衰定数は約1%に収束し, 動ポアソン比は0.2〜0.3であった。
1982-03-15