摘出ウマ冠動脈のノルエピネフリンによる収縮および弛緩反応におけるα_1およびβ_1-アドレノセプターの関与
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概要
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ウマから摘出した冠動脈リング標本は, ノルエピネフリン(NE)により用量依存性の収縮反応を示した. この収縮反応は, 内皮を除去しても影響を受けなかった. プラゾシンン(α_1-アドレノセプター拮抗薬)は, この収縮反応を抑制したが, ヨヒンビン(α_2-アドレノセプター拮抗薬)は効果を示さなかった. プロプラノロール(β-アドレノセプター拮抗薬)は, この収縮反応を増大させた. フェントラミン(α-アドレノセプター拮抗薬)の前処置は, ONO11113(トロンボキサンA_2誘導体)で収縮させた冠動脈でのNEによる収縮反応を弛緩反応に転じさせた. この弛緩反応は, 内皮を除去しても影響を受けなかった. プロプラノロールおよびアテノロール(β_1-アドレノセプター拮抗薬)は, この弛緩反応を抑制したが, ブトキサミン(β_2-アドレノセプター拮抗薬)は抑制しなかった. これらの結果より, ウマ冠状動脈のNEによる収縮反応は平滑筋のα_1-アドレノセプターの刺激により調節されており, また平滑筋のβ_1-アドレノセプターの刺激は弛緩反応を引き起こすことによって収縮反応を修飾していることが示唆された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1994-04-15
著者
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