1975年大分県中部の地震調査報
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概要
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1975年4月, 大分県中部に発生した中規模な地震(M=6.4)は震源の深さが0kmと浅いため, 局部的には気象庁震度階でVIの地震による程度の被害をもたらした。本報告は被災地域における被害の分布に注目し, この分布を地盤の特徴および推定加速度と関連させながら被害の特性を明らかにするとともに, 各種構造物の詳細な被害調査結果をもとに地盤の主な動きの方向を地域的にとらえて, 地震断層の活動を推測する試みを行なったものである。地震の被害の特徴の一つとして, 表層地盤の違いと各地区における被害率との関係が必ずしも明りょうに結びつかないことをあげ, このことは推定された最大加速度あるいは各種構造物の被害についても同様であることを指摘している。また, 地震断層の活動を推測する試みとして, 各地区において構造物などの被害から地盤の動きを求め, その傾向の異なる境界線の走向が推定加速度の大きい主軸の走向とほぼ一致したことから, 地表では確認できなかったが, 著者らが求めた境界線を地震断層とみなし得るという結論に至っている。
- 1978-06-15
著者
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